千葉県経済

調査研究情報

動き出した千葉県農業

(株)ちばぎん総合研究所
調査部研究員
久山 直登

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<内容>

1.千葉県農業の現状は?

 千葉県の農業は、担い手不足や高齢化、また耕作放棄地の増加、有害鳥獣被害への対応など課題もあり、産出額は2014年に鹿児島県を下回る4位となりました。もっとも、野菜や養豚の増加により、3位の鹿児島との差は14年の112億円から15年には30億円に縮小し、行政や農業団体、営農者がそれぞれの立場で改善努力を続けてきた「前向きな変化」による成果が徐々に表れ始めていると言えます。

2.前向きな変化とは?

 農業の担い手、農産物の販路などの面で明るい動きがみられます。

@農業の担い手
まず、農業の担い手の状況をみますと、耕地面積3ha以上にて営農する農家は2000年の4,401戸から2015年には5,786戸へと増加しており、法人化している農業経営体数も2010年の582法人から2015年には695法人となるなど、大規模化・法人化も着々と進んでおります。
A販路
次に、販路の状況をみますと、小売業者に対する直接出荷比率が2005年の5.3%から2010年には8.9%へと拡大するなど、販路が多様化に向かっております。また、地域間で農産物を集約するなどして大規模需要に対応していくための産地間連携体制の状況をみますと、千葉県では産地間連携体制を構築する品目数として、12年度の0から17年度までに4品目とする目標を掲げており、15年度までにはすでに7品目と目標を上振れる実績を達成しております。
Bその他
そのほかには、地方版総合戦略で農家の6次産業化支援を事業化レベルで取り上げている市町が県内に29あるほか、旭市などが日本版CCRC構想構築のなかで、農業を都会からの移住者呼び込みに活用しようとする動きなどもみられます。
3.千葉県農業が競争力を強化していくために必要なことは?

 今後、千葉県農業が更なる発展を遂げるにあたって求められることとして5点挙げられます。1つ目は、農業者の育成・確保です。都市部では市民の農業参加を促進すること、郡部では認定農業者の育成をさらに推し進めることなどが求められます。合わせて、大規模化・法人化も一段と加速させる必要があります。2つ目は農地の保全活用です。農地マッチングを推進するなどして休耕地を有効活用することなどが必要です。3つ目は農産物の販売促進です。地産地消を促進するなどして販売チャネルを多様化させることや、農産物出荷の地域間調整をより活発化させることなどが求められます。4つ目は収益力の向上です。ブランド化や6次産業化を推し進めるほか、AIやIoTなどの先端技術の導入支援などといった視点が必要です。5つ目は農業のまちづくりへの活用です。都市部では市民が農業と触れ合う機会を増加させるほか、郡部では農業を移住促進の呼び水として活用していくことが求められます。

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