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わたしの意見 ― 水野 創

海外発のマインド悪化―消費税引き上げ後の底は8月だったが

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」10月10日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 

 今週は景気に対しさまざまな情報が発信された。世界中の市場も振れている。

 日銀の金融政策決定会合で景気は「緩やかな回復を続けている」とされたが(7日)、同じ日に発表された内閣府の8月の景気動向指数では「下方への局面変化」と「足踏み」から下方修正され、IMFも世界経済の2014年成長率見通しを下方修正する中で日本についても大幅な引き下げを行った(前年比、世界+3.3%<7月見通し比▲0.1%>、日本+0.9%<同▲0.7%>)。なお、昨9日公表の10月ESPフォーキャスト調査の成長率見通しも前月に比べさらに低下したが(図表1)、2014暦年については+1.2%(前月+1.3%)とIMF見通しほどは低くない。



 世界経済の地政学的リスクは強まっているが、ここに来ての過度の下方修正には違和感がある。
 確かに日本経済は、消費税引き上げ後の影響が一巡することが期待された7〜9月の天候不順で個人消費回復の勢いをそがれた。しかし、特に厳しかった8月を乗り切った後の改善は最新の日次物価指数を見ても確認できる(図表2)。




 今後も個人部門が厳しいことに変わりはないが、企業部門は先週の10月短観に示された昨年来の蓄積に加え9月以降の円安・株高の追い風もある。

 因みに8日に公表された9月景気ウォッチャー調査は8月比横ばい、昨日(9日)公表された8月の機械受注統計(民間設備投資の先行指標)は改善している。

 強弱様々な指標が続くが、先行きに対する期待が実勢以上に損なわれないよう政策当局の適切な対応を期待したい。


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