わたしの意見 ― 水野 創

わたしの意見 ― 水野 創

2017年に期待をつなぐ―最新GDP統計

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2017年2月16日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

  

 2016年10〜12月期のGDP統計が公表された(1次速報。2月13日)。



 実質GDPは前期比+0.2%増加したが、増加は外需に牽引されたもので、国内需要は横ばいにとどまった。同時に公表された2016暦年の伸びも、前年比+1.0%で2015年の同+1.2%を下回っている。市場の大荒れ、先行き不透明感の強い中で各経済主体が慎重な行動をとっている表れなのだろう。

 こうした中にあって、2017年に期待をつないでいるのが設備投資だと思う。

 2016年暦年でみた設備投資は上記事情から同+1.0%と2015年(同+1.2%)の伸びを下回り、特に物価の変動を考慮前の名目では前年比+0.0%と停滞振りが顕著である。
 
 これに対し2016年10〜12月期の設備投資は前期比+0.9%と国内需要の中では最大の伸びを示している。業種別、企業規模別の状況は「法人企業統計」の結果を反映させた2次速報(3月8日公表予定)を待つ必要があるが、期後半のトランプ大統領選出による円安、株高による収益改善、不透明感の減少が寄与しているとも考えられる。

 日銀の12月短観では、企業の景況感は改善したものの、事業計画にはまだ手をつけていなかった。この時点で変化が見られるのであれば、3月短観の結果も楽しみになる。


                   

 家計部門は株高の資産効果で高額品の一部に動意が見られるとはいえ、全体としては所得の増加を消費には振り向けない行動様式がすっかり定着している。2017年はイノベーションを進める企業部門に期待したい。

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