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    経済財政諮問会議では早くも消費税率引き上げを心配する議論に

わたしの意見 ― 水野 創

消費の回復は緩やか 10〜12月GDP統計
経済財政諮問会議では早くも消費税率引き上げを心配する議論に
 

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2018年2月22日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 

 2017年10〜12月期GDP 1次速報が発表された(14日)。実質GDPは設備投資と輸出が高い伸びを続け8期連続のプラス成長となったが、消費は緩やかな回復にとどまっている。

 雇用者所得の構成要素のうち、雇用は高い伸びを続けているが、賃金の伸びは引き続き低い。7〜9月期に天候要因もあって大幅に低下した消費性向は、上昇したとはいえ、4〜6月期の水準に戻っていない(4-6月期111.1、7-9月期109.8、10-12月期110.5)。

 その後の初売り好調、宅配便等の値上げやサービス見直しの浸透などの状況から見て、足元は10〜12月期より回復している可能性が強いだろう。株式市場の大荒れも一服し、資産効果への影響も心配したほどではないかもしれない。

 ただ、政府の言っているような3%賃上げは、一部の大企業の定昇・ベアならともかく、中小企業、時間外、賞与などを含む統計で実現するとは考えにくい。

 この程度の回復では2019年10月の消費税率引き上げの消費への影響は大きい。この点、20日の経済財政諮問会議で消費税率引き上げや2020オリパラによる「需要変動を平準化する具体策」として「機動的な財政」を含め議論されたのが注目される。政府も今から心配しているようでは、「対策が難しいなら消費税率引き上げをさらに延期しよう」という案も出てきそうな気がする。

 変動の平準化ではなく、変動に対応し、克服できる体力づくりが本筋だと思う。





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