機関誌
マネジメントスクエア

マネジメントスクエア

2010年 2月号 リード

ちば ビッグプロジェクト

伊能忠敬の日本地図作製
55歳から始めた驚異の全国測量

かなりがんこで怖い人だったらしい。測量チームのメンバーが不祥事を起こしたり、働きが悪いと、迷わず追放したり、入れ替えたりしている。それでも、過酷で長い測量の旅に若者たちがついていったのは、忠敬が自分自身にも厳しかったからだろう。長年の商売を通してトップのふるまい方を知っていた忠敬だからこそ、前人未到の全国測量を成し遂げることができたと思われる。「2つの人生」を生きた伊能忠敬の歩みと業績をたどる。

企業最前線

原料シリコンの新製法を開発し、太陽電池の普及拡大に貢献する
ソーラーシリコンテクノロジー株式会社

太陽光発電の世界的な需要拡大で、原料となる太陽電池用シリコンの供給不足が問題視されている。こうした中、ソーラーシリコンテクノロジーは、安価で高品質な太陽電池用シリコンの量産化技術を開発、木更津市でパイロットプラントを始動させた。2010年から量産を本格化させる。

復活のシナリオ

本質勝負で酒蔵の未来を切り拓く
旭酒造株式会社

日本酒の消費量が1975年をピークに下がり続ける中、この20年間に売り上げを約5倍に伸ばしている酒蔵がある。純米大吟醸「獺祭(だっさい)」ブランドで愛好家に知られる山口県岩国市周東町にある旭酒造(株)だ。明治時代以来、地元向けの清酒を製造し、戦後に中堅規模の酒蔵へと発展した。だが、桜井博志社長が会社を継いだ84年ころには、製造販売量が全盛期の3分の1に落ち込み、倒産寸前の経営状態に陥っていた。生き残りをかけた試行錯誤の末、東京市場向けの高級酒に活路を見いだした。杜氏(とうじ)でなく社員による酒づくりや積極的な海外販売など、業界にない発想で復活した桜井社長のシナリオに迫る。

会社を強くする! 実践経営塾

「女性パワー」を生かせ

女性の視点を新サービスや新商品の開発に生かすなど、女性スタッフの活用が活発化している。消費者の好みが多様化する中、女性ならではの感性でニーズを掘り起こし、顧客を拡大するのがねらいだ。また、女性スタッフの活躍の場を広げることで、モチベーションが高まり、組織に活力が生まれる。社内横断的な女性プロジェクトチームを設けている百貨店と、女性パワーによる商店街活性化の先駆者である「浅草おかみさん会」を紹介する。

チャレンジャー

24歳で飛び込んだ芸能界で今しかできないことに挑戦する
夏瀬ひとみ[歌手・女優]

  • 背が高くて、運動大好き。小学校から専門学校までバスケットに明け暮れた青春時代でした。芸能界なんて自分とは無縁だと思っていました。
  • アパレルメーカー勤務とネイルの勉強で多忙な日々。そんなある日、錦糸町駅でスカウトされました。「歌に興味ある?」と。
  • 「Luxis」(ラクシス)のメンバーになって新しい世界が開けました。歌うこと、出会うこと、感じること、つくること……。今、すべてが新鮮です。