千葉市立「郷土博物館」を訪問─千葉商工会議所セミナー
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2026年9月10日号に掲載)
前田 栄治[ちばぎん総合研究所取締役社長]
9月3日、千葉商工会議所は「千葉開府900年事業」に関する合同オープンセミナーを開催し、第1部では2つのレクチャーを、第2部ではリニューアルされた千葉市立郷土博物館(猪鼻城)へのツアーを実施した。
第1部では、まず千葉市の総合政策部長から、千葉のまちの起こりや千葉氏の拡がりなどが説明された後、開府900年事業についての紹介があった(事業の概要については6月9日付の点描を参照)。次に、第2部ツアーの前捌きとして、郷土博物館の副館長から、昨年11月のリニューアルの内容について説明があった。
第1部の千葉市によるレクチャーのうち、千葉市民でない私が認識を新たにしたことは主に2点。一つは、千葉氏の家紋が妙見信仰に基づいた「月星紋」であり、千葉市章がそれに千を組み合わせたものであること(下図)。妙見信仰とは「天空で動かない北極星や北斗七星を神格化した妙見菩薩」を本尊として祀る信仰。千葉氏が守護神としたもので、千葉神社に祀られている。
もう一つは、千葉氏の歴史は千葉にとどまらず、全国に広がったということ。開府した常重の息子である常胤が6人の息子たちと源平合戦や奥州合戦に参加し、その功績により全国に所領を獲得。それにより、東北から九州に至るまで各地域で活躍し、独自の歴史や文化を育んだ。
このことは、第2部のツアー先である郷土博物館での記念特別展「千葉氏リターンズ─千葉に集う一族の900年─」(7/18-9/6日)において、各地から里帰りした展示品が手触り感を持って示してくれた。なお、千葉姓が多いのは千葉県(7位)ではなく宮城県・岩手県がトップ2ということも紹介しておきたい。
その郷土博物館だが、リニューアル前には開府前後の展示が中心であったものが、原始・古代から近現代までの市の発展が分かるような展示に変化した。「『郷土千葉のあゆみ、そのダイナミズムがわかる』博物館への再生」というコンセプトのもと、全体の展示テーマは「陸と海・人とモノを結ぶ『千葉』」としている。
私もリニューアル前に一度訪れたことがあったが、かなり綺麗に改修され、千葉市の長い歴史が分かりやすい展示となるよう工夫されていると感じた。今後は、新たな900年記念特別展「千葉まちアンソロジー ─千葉氏がつくったまちの900年─」が、10/10-12/6日の日程で開催される。最上5階からの展望も素晴らしい。隣接する茶屋「いのはな亭」もリニューアルされている。一度お越しいただければと思う。
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