機関誌
マネジメントスクエア

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2010年 6月号 リード

ちば ビッグプロジェクト

椿海の干拓
水を巡る330年の苦闘

水をいっぱいにたたえた田が陽光に輝いている。田は細長い区画にきれいに整理されていて、遠く霞む丘陵のふもとまで続く。旭市・匝瑳(そうさ)市・東庄町にまたがる総武線の北側のエリアは、「干潟八万石」と呼ばれる県内屈指の農作地帯だ。ここはかつて椿海(つばきのうみ)というゆかしい名で呼ばれる湖だった。日本最大級の干拓地はどのようにつくられたのか、そこで人々はどのように苦闘してきたのか、歴史をひもといてみよう。

企業最前線

環境にやさしい完全水系洗浄システムを実現
東製株式会社

自動車製品や電子部品などの洗浄装置メーカーとして、環境貢献型の製品開発を進めているのが東製。世界で初めて有機溶剤を用いない完全水系洗浄剤と洗浄装置、さらに洗浄液をリサイクルする装置を開発した。環境がクローズアップされ、洗浄工程の重要性が高まる中、その技術開発力はあらゆる製造業から注目を集めている。

創業社長のことば――わたしのリーダー論

忍耐強く繰り返し教え、人を育てる
冨安徳久[株式会社ティア代表取締役社長]

今でこそ映画『おくりびと』のヒットで注目を集める葬儀の世界。まだ世間の理解が得られていない30年前そこへ弱冠18歳で飛び込んだのが冨安徳久社長、その人である。波乱万丈(はらんばんじょう)といってよい冨安社長の歩みを振り返ると「人財」育成を第一に考えるリーダーとしてのありようが見えてくる。

会社を強くする! 実践経営塾

シニアシングルをねらえ

シニア市場が注目を集めている。なかでも、アクティブシニアと呼ばれる、50歳代から60歳代半ばまでの元気なシニアたちだ。団塊世代を含むこの層は、自分の生き方や価値観へのこだわりが強く、消費意欲も旺盛。そこに焦点を当てれば新たなビジネスチャンスが開かれる。その切り口の1つが“シニアシングル”だ。彼らは「おひとりさま」のはしりの世代であり、実際、単身者も多く、また、配偶者がいても個人のライフスタイルを重視する傾向が強い。今回は、シニアシングルのニーズを的確にとらえた事業を展開する2社を紹介する。

チャレンジャー

大学在学中に作家デビューを果たしただいま「次世代の同人誌」を模索中
高橋文樹[小説家]

  • 漫画やゲームが好きな、わりと普通の子でした。東大を受験したのは最難関校だから。大江健三郎に憧れて、仏文学科に進学しました。
  • 就職活動をする代わりに書いた小説で賞を獲得。小説家になる決心をしますが、発表の場に恵まれないまま、数年が過ぎていきました。
  • 発表の場がないなら自分たちでつくってしまおう。そう考えて立ち上げたのが、Web同人誌「破滅派」。この「場」を大事にしながら、小説を書き続けていきます。