機関誌
マネジメントスクエア

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2012年 10月号 リード

千葉県の水・陸・空路 発展ものがたり

黒曜石はどこから来たか
ブランド石材を求めて旅した先史時代の人々

先史時代より水・陸路が発達した千葉県は、近世になると幕府により物流基地・ルートが整備され、流通の重要なエリアとなった。成田空港を擁する今、さらに重要性は高まっている。水・陸・空路の発展に象徴される人やモノの交流の歴史を通して、千葉県経済の歩みを振り返る。第1回目は黒曜石を取り上げた。旧石器時代~縄文時代において、人類が日々の営みを続けていくために、石器石材は必要不可欠な資源だった。特に槍(やり)先やナイフとして用いられた黒曜石は石材を代表するもので、千葉県内でも数多くの遺跡から出土している。ところが、実は黒曜石は県内から産出しない。房総の先人たちは、どのようにして入手したのだろうか。その足跡を追う。

企業最前線

先駆的な物流ビジネスで成長。さらに農業にも挑戦する
カインズ商配株式会社

物流センターにいち早くデジタルピッキング等のシステムを導入、コスト削減や作業効率を進めて売り上げを伸ばしたのがカインズ商配(株)。2000年代に入り、大手量販店からマーケットが急拡大する通販分野の物流にシフト。通販の受注業務を担うコールセンターを設けるなど、つねに先駆的な取り組みで成長した。近年は、大瀧社長の故郷・山形県の農産物による産直サービスを展開している。

創業社長のことば――わたしのリーダー論

「迷ったらやる」。3社の創業にかかわった、ベンチャー起業家の決断力
西野伸一郎[株式会社富士山マガジンサービス代表取締役社長]

リーダーたるもの、大きな決断を迫られるときがある。そんなときに富士山マガジンサービスの創業社長である西野伸一郎氏は、「迷ったらやる」「自分の可能性をより広げる選択肢を選ぶ」と語る。なぜなら「迷うのは可能性があるからだ」と断言する。ネットエイジ、アマゾンの日本法人、そして富士山マガジンサービスと3つの会社の創業に携わった西野氏から決断力を学ぶ。

会社を強くする! 実践経営塾

産学連携の新しい地平を拓(ひら)く

「知識基盤社会」といわれ、知的財産の重要性が強調されている。実際に民間企業が「知の宝庫」である大学と協力して、実用化技術や製品そのものを生み出す例も増えてきた。身近なところにもその成果は生かされている。どのような形で大学が持つ無形の資産が提供されるのか?3つの大学のケースから、いかにして企業が産学連携を活用するか、そのヒントが見つかるはずだ。

チャレンジャー

少年時代から小さなものをつくるのが好き。たどりついたのは根付の世界でした
永島信也[造形作家]

  • 模型もおもちゃも、なぜか「小さいもの」に惹かれた少年時代。人気のキャラクターより人が選ばない珍しいものに興味があった。
  • 大学在学中の京都で出会った根付の世界。髑髏(どくろ)、亀、女性像……、得意だった形を次々と根付にしていった。
  • 朝から夕暮れまで根付づくりに励む日々。根付でつかんだ感覚で、異なるジャンルの世界も攻めていきたい。