機関誌
マネジメントスクエア

マネジメントスクエア

2012年 11月号 リード

千葉県の水・陸・空路 発展ものがたり

土器のトレンド
縄文土器の変遷と地域間交流

縄文時代は、一般に土器が現れ、弓矢が使われるようになったおよそ1万3000年前から、弥生時代が始まるおよそ2500年前までの約1万年間にわたる時代を指す。縄文時代を象徴するものを1つ挙げるとすれば、やはり、その時代の名前の由来にもなっている縄文土器だろう。食べ物を煮炊きする用途がメインであるとはいえ、ひと口に縄文土器といっても、形や文様の違いでさまざまな種類があり、実に多彩だ。興味深いことに、縄文土器は無秩序につくられていたのではなく、時間と地域を限ると共通点の多い土器の一群がまとまる傾向にあり、他地域との交流を示す証拠も認められる。それでは、県内から出土した縄文土器の変遷を追いながら、その広がりを見ていこう。

企業最前線

顧客が喜び、スタッフが輝く「人ありき」の経営で売り上げを伸ばす
有限会社ファブリレイション

一見華やかに見える美容サロンにも、時代の厳しい風が吹き付けている。少子高齢化の影響でサロンの利用人口が漸減しているのに加え、来店サイクルの長期化、低価格サロンの台頭による客単価の低下などに直面している。こうした厳しい市場環境にもかかわらず、着実に売り上げを伸ばしているのが有限会社ファブリレイションだ。その裏には、美容業界では珍しいES経営(従業員の満足度を高める経営)の実践があった。

食の安心・安全をリード。独自の流通網で農業経営の新たな姿を打ち出す
株式会社生産者連合デコポン

安心・安全な農産品の新たな流通経路を開拓すべく、生産農家が共同で設立。食品店や生協、レストランチェーン、インターネット販売など、独自の流通網を構築したのが生産者連合デコポン。当初7人だった生産農家は、県内70人を含め全国100人を超えるネットワークに拡大した。近年は加工品開発など、6次産業化へ向けての取り組みにも着手している。

創業社長のことば――わたしのリーダー論

「未来ノート」に綴られた、働き甲斐のある会社への道筋
渡邉幸義[株式会社アイエスエフネット代表取締役]

履歴書を見ずに採用するかどうかを決める──。にわかには信じがたいが、それを実践している経営者がいる。アイエスエフネットの渡邉幸義社長がその人だ。いったい何を判断基準に採用を決め、どのようにして組織を束ねているのか。障がい者をはじめ、就労困難者の積極的な採用も進める渡邉社長にリーダーとしてのあるべき姿を学ぶ。

会社を強くする! 実践経営塾

協同組合事業で、新たなチャレンジ

協同組合とは、個人や事業者が集まって共通の目的のために協力して運営する非営利目的の組織だ。19世紀にヨーロッパで始まり、現在、世界で数多くの協同組合が活動している。2012年は国連が定めた「国際協同組合年」であり、国内各地でも記念行事が開かれている。企業単体では難しい事業にも取り組むことができる協同組合の特長を生かし、起業や新規事業の展開につなげることも可能だ。海外ネットワークの構築と、米粉の消費拡大に取り組んでいる2つのケースを紹介する。

チャレンジャー

人のやらないことをやる。古来の技法を駆使して、大作に挑みたい
並木秀俊[日本画家]

  • 絵画と歴史が好きだった子ども時代。「武者絵が好き」という単純な理由で、日本画を専攻した。
  • 保存修復をやる中で出会った截金(きりかね)技術。人間国宝だった江里佐代子先生に習い、技を極めていく。
  • 制作と研究と助教、3つの仕事で多忙な日々。いつか截金を取り入れた独自の日本画で、勝負してみたい。