機関誌
マネジメントスクエア

マネジメントスクエア

2013年 4月号 リード

千葉県の水・陸・空路 発展ものがたり

魚肥の生産と流通
国内経済を動かした九十九里のイワシ

黒潮(暖流)と親潮(寒流)がぶつかる銚子の沖合いは、国内有数の好漁場だ。特にイワシは、銚子・九十九里エリアを中心に、全国トップクラスの漁獲量を誇る。江戸時代、この九十九里のイワシ漁は日本一の規模といわれ、干鰯(ほしか)や〆粕(しめかす)に加工された肥料は国内経済を大きく動かした。その状況と背景を見ていこう。

企業最前線

つくり立ての味を全国に展開。本格フランス料理の普及に挑む
株式会社シェ・ケン

県内でいち早くフランス料理店をオープン、次いでケータリングや料理店からの製造受託に着手し、最新の冷凍技術を導入して事業を拡大。2011(平成23)年には、厳しい安全基準をクリアしながら「本物のおいしさ」を追求するセントラルキッチン(食品工場)を設立し、量産化の道を開いた。さらに病院でのケアフードの提供、農業と連携したブランドづくりなどの新たな事業も展開している。

人間としての尊厳、個性、価値観を尊重した医療・介護のトップランナー
赤門ヘルスケアグループ
医療法人社団慶勝会/株式会社ケアサービス・まきの実

厚生労働省の推計で、認知症の高齢者が2012年時点で300万人を超え、02年時点の149万人から10年間で倍増していることが明らかになり、関係者に衝撃を与えた。これは65歳以上の10人に1人が認知症を患っている計算になり、今や認知症は特別な病気ではなくなっている。このことに早くから気づき、最先端の認知症医療・介護を行っているのが、館山市の赤門ヘルスケアグループである。

創業社長のことば――わたしのリーダー論

社員を好きになり、「愛情を持って、しかる」
三木茂克[美樹工業株式会社代表取締役会長兼社長]

昨年7月1日から始まった再生可能エネルギーによる発電業者からの固定価格での買取制度。並みいる有力企業を押しのけて、その適用第1号となったのが、姫路を地盤とする建設会社の美樹工業(株)だった。同社の創業者である三木茂克会長兼社長は、「まじめに、正直に」をモットーに、「社会のため」の事業を続けてきた。

会社を強くする! 実践経営塾

修理ビジネスで勝機をひらく

人が困っているときに支援して、その対価を受け取るのが修理ビジネスだ。顧客満足度が高く、利用者が喜ぶ姿を見て、社員もやりがいを感じることができる。しかも製造業のような厳しいコストダウンの要請がなく、価格競争は起こりにくい。このようにメリットも多いが、いつでもトラブルや故障に対応できる準備も必要だ。しかも、困ったときにはいつでも声をかけてもらえるような存在でなければならない。その秘訣(ひけつ)はどこにあるのか。個人向けと法人向けの修理ビジネスを成功させている2社の事例を紹介する。

チャレンジャー

佐原囃子から始まった僕の音楽遍歴。結局、篠笛に戻ってきました
片野 聡[篠笛奏者]

  • 人生最初の記憶は――祭りの日、佐原囃子(ばやし)を演奏する父の山車に、抱き上げてもらったことです。
  • 音楽で人を感動させるプロになりたい。その思いが断ち切れず、東京でもがいていた日々。
  • 慣れ親しんだ篠笛で新しい音楽を生み出す。和楽器のかっこうよさを伝える役目を担って。