機関誌
マネジメントスクエア

まちづくり発達史

アクアライン効果で復活に向かう
木更津市

木更津の人口が増加に転じている。東京湾アクアライン通行料金の“引き下げ”効果により、大型商業施設や企業が進出、市内には新しい住宅の開発も進み、定住する人も増加した。東京・横浜方面はもちろん、成田・羽田の両空港へもアクセスが容易で、地価が安いという利点が見直されたのだ。今年秋には駅前に市役所機能が移転し、中心市街地のテコ入れも本格化する。木更津ならではの数々のイベントや、江戸時代から続く伝統文化といった資源を活かし、結び付けるしかけづくりが期待される。注目される“まちづくり”が進む県内各地をシリーズで紹介する。その第1回目は、木更津市。

企業最前線

県宿泊施設を旅館として再生。露天風呂とできたて料理でおもてなし
株式会社こがね

（株）こがねは、「食へのこだわり」をコンセプトに、館山市で旅館や飲食店を展開している。南房総の観光を支えるため、千葉県から「南房パラダイス」の宿泊施設を取得し、2014（平成26）年12月に「たてやま温泉千里の風」として新装オープンさせた。オーシャンビューの露天風呂やライブキッチンを強みとして、広域からの集客を目指している。

外装リフォームの県内トップ。女性の活用で業績向上を実現
ヤマモトホールディングス株式会社

外装リフォームを中心とした建築工事業を展開するのがヤマモトホールディングス（株）。設立当初から職人のマナー向上やアフターサービスの充実に注力し、地域や顧客から高い評価を得て急成長。外装リフォームでは県内トップの実績を誇る。地域貢献活動や環境問題へ全社一丸となって取り組んでいるほか、数年前からは女性スタッフの起用に力を入れ、社会進出のきっかけを提供。女性の働き方に新たな選択肢を示している。

創業社長のことば――わたしのリーダー論

自己の体験が原点。ワーキングマザーの支援サービスを展開
上田理恵子［株式会社マザーネット代表取締役社長］

「ケアリスト」と呼ばれる育児・家事のプロを家庭に派遣し、ワーキングマザーのための総合支援サービスを展開しているのが、大阪に本社を置く（株）マザーネットである。創業当初の赤字続きの苦境を乗り越えられたのも「自分と同じようなつらい思いをさせたくない」という、上田理恵子社長の強い思いがあったからなのだ。

会社を強くする！　実践経営塾

無料試用で、顧客を獲得

無料サンプルの提供は、商品プロモーションのために以前から行われている手法の1つだ。だが、サンプルを配ることが難しい商品も多い。そこで「無料試用」という方法をとるケースが出てきている。商品をアピールすることが大きなメリットだが、それ以上の意味もある。顧客重視の企業姿勢をＰＲできれば、ファンを獲得して息の長い関係を築くことも可能なのだ。一般消費者向けと、メーカー向けの製品を扱う2つのケースを紹介する。

チャレンジャー

「伝統」に甘えることなく、新しい手法を模索し続ける
手塚新理［飴細工師］

• 八街名物「やちぼこり」の中で過ごした少年時代。好きだったのは絵、工作、空手……、職人に憧れていました。
• 花火師の仕事は大好きでした。でも、日本の花火業界では目指す職人にはなれないと悟って次の道を模索。たどりついたのが「飴（あめ）」。
• 独学で技術を身に付け、ひとり果敢に攻めの営業。誰にも負けない「再現力」をもっともっと突き詰めて、世界に羽ばたきたいです。