機関誌
マネジメントスクエア

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2015年 5月号 リード

まちづくり発達史

豊四季台団地(柏市)
日本の未来を先取りした超高齢社会の最先端モデル

超高齢社会を迎えた日本の高齢化率は、2060年には39.9%と推計されている。これを先取りしたかのようなエリアが、柏市にある。1964(昭和39)年に完成した大規模住宅団地・豊四季台団地では、2010(平成22)年10月時点で高齢化率が40%を超えているのだ。この豊四季台団地で、建て替えを機に、長寿社会に対応したまちづくりをテーマとする国内最先端の実験的な取り組みが進んでいる。推進役の1人である東京大学高齢社会総合研究機構(IOG)・大方潤一郎機構長に、当社の水野創社長が話をうかがった。

企業最前線

花に魅せられ、球根の育種事業で世界をリード
株式会社小森谷ナーセリー

戦後まもなく、10代から球根の育種を始めたのが(株)小森谷(こもりや)ナーセリーの小森谷慧(さとし)社長。1962(昭和37)年に作出した、当時園芸先進国の欧米でベストセラーであったグラジオラスで、ハンブルグ(旧・西ドイツ)の国際園芸展にて銀賞を受賞、これを機に球根の育種・栽培を本格的に開始した。世界中から球根の原種を収集し次々に新品種を開発、卸による販売で事業を確立したが、現在では卸から小売へとシフトし、ネット通販を活用した輸出によって販売拡大を図っている。

トモセラピーによる、がんの放射線治療を行う専門クリニック
医療法人社団 愈光会

がんをねらい撃(う)ちでき、多発がんも1度に治療できると注目されているのが、トモセラピーという放射線治療装置を使った新しい治療法だ。がんの放射線治療を専門に行う愈光会(ゆこうかい)クリニックC4は、標準治療以外にもがんの治療の選択肢を増やそうと、トモセラピーによる治療を積極的に行っている。

創業社長のことば――わたしのリーダー論

会社の姿は中から見ていてもわからない。お客様から見えるのが本当の姿
松田雅也[八面六臂株式会社代表取締役]

「鮮魚流通のアマゾン・ドット・コム」との異名を持つのが、松田雅也社長が企業した八面六臂(はちめんろっぴ)(株)だ。ITを活用して首都圏にある1700店もの料理店に、全国各地の鮮魚を希望の時間帯に届けて重宝されている。松田社長がもっとも大切にしているのが、ビジネスのヒントが隠された「現場」であり、「お客様から見た自分の会社の姿が、本当の姿です」と語る。

会社を強くする! 実践経営塾

「社内大学」で人材を育成

業務に必要な技能やノウハウは、研修やOJTによって伝えるのが一般的だ。だが、こうした手段だけでは、社員の意欲を引き出し、成長につなげることは難しい。「みずから意欲的に仕事に取り組んでくれたら……」と、経営者の誰もが考えているのではないだろうか。その意識づけに成功したケースに「社内大学」がある。社員同士が教え合うことでさまざまな効果を生んでいる。メーカーと情報サービス企業の2社の取り組みを紹介する。

チャレンジャー

青春時代を捧げたそろばんが私を成長させてくれました
竹澤祥加[そろばん塾経営、そろばん日本一]

  • 母と二人三脚で歩んだ、そろばん人生。ぶつかることも多かったけど、お互いにそろばんが大好きで、思い入れが大きかったからです。
  • 学校よりも遊びよりも、そろばんが好きでした。大会のたびに顔を合わせる全国のそろばん仲間が戦友みたいな感じです。
  • 葛藤や自己嫌悪を乗り越えて、2度目の日本一になれました。この経験を活かして、これからは指導者として夢を追っていきます。