わたしの意見-
水野 創

震災前を上回る2014年度上期の千葉県への転入超

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」11月13日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 千葉県の10月1日現在の人口は6197千人となり、2014年度上期中では9千人の増加となった(図表1。10月31日発表)。

 上期中の推移を月別に見ると(図表2)、東日本大震災後の2011年度、2012年度が減勢を辿ったのに対し、2014年度は2013年度より幾分強め、大震災前の2010年度に近い動きとなっている。

 今回は、動きの似ている2014,2013,2010年度上期の人口動態の内訳を比較してみた(図表3)。

 動きは似ているが、内訳には大きな差がある。まず、(1)2010年度上期は増加だった自然増減が2013,2014年度上期には出生の減少、死亡の増加から減少に転じている。そして、(2)社会増減のうち他県からの転入超は2010年度上期より2013,2014年度上期の方が大きくなっており、自然増減の減少を補い人口増加につなげている。

 全国の人口が減少を続ける中で、首都圏への人口流入超過が、東日本大震災の影響を受けた千葉県でも加速していることが確認できる。

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