Business Letter
「点描」
社長 前田栄治

千葉県の新たな総合計画

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2025年8月21日号に掲載)

前田 栄治[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 千葉県は本日(8/21日)、基本的な県政運営方針を示す「総合計画」の計画案(最終案)を公表した。熊谷知事のもとでの総合計画としては、21年度に公表した計画に続くものだ。

 県は4月下旬に「骨子案」を公表し、2回の「総合計画策定懇談会」の開催やパブリックコメントなどを経て、今回の「計画案」の策定に至った。今後は、9月の定例県議会で議論され、正式な総合計画が決定・公表されることとなる。

 懇談会は、学識経験者および市町村長の代表から任命される委員(20名)で構成され、計画に関する意見を陳述する場。4年前と同様に、私は委員の任命を受け座長も務めた。

 千葉県が目指す姿としての基本理念は、「千葉の未来をともに創る~県民を守り、支え、そして飛躍する千葉の実現」とされている。4年前は「千葉の未来を切り開く~『まち』『海・緑』『ひと』がきらめく千葉の実現」としていた。大きな違いはないが、災害等から県民を守りながら、県民とともに未来を創っていく意識がより強いという印象。

 前提として、4年間の社会・経済環境の変化を踏まえ、県の取り組むべき課題について「6つのチャレンジ」として掲げた(表)。4年前に比べ力点を置いているのは、(1)能登半島地震などを踏まえた危機管理体制の強化、(3)国家プロジェクトとされた成田空港機能強化の効果最大化、(5)女性や外国人の活躍などを受けた多様性重視、(6)自然・文化を生かした人流の創出などだ。

 その上で重点的な施策を詳細に掲げており、「半島性を踏まえた防災対策」、「新たな産業・地域づくりと企業誘致の推進」、「こども・若者の社会参画の促進」、「外国人の活躍支援」、「スポーツによる地域づくりの推進」などの項目を新設。

 また、本計画の推進に当たり、89項目と前回76項目を上回る数値目標を掲げた。複数の委員から「目標のハードルが高い」とのコメントがあるくらい、意欲的な目標が設定されている。

 委員からは「近年の変化を踏まえてよく考えられている」との意見が多かった。私からは、①総合計画を県民や市町村等に分かりやすく周知し、県の将来について希望が持てるようにすること、②計画を着実に実行しつつも、情勢の変化に柔軟に対応していくこと、などが重要とコメントした。

 総合計画は県の未来に影響するものであり、会員の皆さまにも関心を持っていただきたい。

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