機関誌
マネジメントスクエア
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2021年 5月号 リード
魅力ある千葉の観光
北総地域
【対談】更なる発展が期待される成田市と周辺地域の観光
小泉一成[成田市長]×
前田栄治[株式会社ちばぎん総合研究所 取締役社長]
江戸・東京からのアクセス、利根川の水運、豊かな海の幸・里の幸──この三拍子を得て発展してきた北総地域(成田市、佐倉市、香取市、銚子市、白井市、八千代市、印西市、四街道市、八街市、富里市、酒々井町、芝山町、栄町、多古町、神崎町、東庄町の10市6町)。世界に開かれた玄関口・成田空港を擁してインバウンドも拡大してきた。歴史と文化、景観といった地域の観光資源を活用して魅力を高めている北総地域の特色を見ていこう。
企業最前線
小規模不動産特定共同事業者に千葉県で初登録。投資額の小口化で地域住民から出資を募り空き家や中古物件の再生に取り組む
株式会社Myアセット
駅前に店を構える中小の不動産会社の多くは、土地・建物の売買や賃貸物件の仲介を業とする。その中にあって松戸市に本社を置く(株)Myアセットは、リノベーションなどで中古物件の価値を高める再生事業が強みだ。今年3月には千葉県初となる不動産小口化商品「My ファンド」をスタートさせた。個人投資家たちから目標額以上の資金を集め、業界の注目を集めている。このほかにも、ドローンを活用した損傷の診断や重要事項説明のオンライン化や民泊の運営など、次々と新しい取り組みを展開する土肥伸一郎社長に話を聞いた。
物流用パレットの管理・メンテナンスを行う高機能デポを開設。ワンストップ体制を構築し物流の効率化に貢献する
株式会社ペーパーハウス社
袖ケ浦市の椎の森工業団地と南袖、大阪府泉大津市と兵庫県三木市で、物流の現場に必要不可欠なパレット(荷役台)関連の事業を展開する(株)ペーパーハウス社。アームロボットによる製造ラインや独自のパレット選別ライン等を導入した高機能デポを稼働し、パレットの製造・販売をはじめ、レンタル・返却拠点であるデポの運営、中古パレットの買取・再生・販売などを手掛ける。2020(令和2)年9月からは倉庫型小売チェーン「コストコ」で使用されるパレットの管理も開始した。欧米に遅れをとるといわれる日本の物流業界において、スムーズなパレットの流れを作ることで効率の良い物流の実現に取り組む朝倉啓介社長に今後の展望を聞いた。
文化を活かす 文化を育む
「理念」「Team Voice」を新たに掲げ常勝チームを目指す
千葉ロッテマリーンズ
2020年のプロ野球は、コロナ禍の影響による試合数の削減や観客数の制限など、大幅な制約の中で開催された。興行収入が球団経営の柱であるプロスポーツチームにとって、苦しいシーズンだった。そうした中、千葉ロッテマリーンズは創意工夫でこの難局を乗り切り、パ・リーグ優勝まであと一歩に迫る好成績を収めた。今年は新たに「理念」「Team Voice」を策定し、常勝チームを目指す。開幕を間近に控えた3月16日、河合克美代表取締役オーナー代行兼社長にお話を伺った。
会社を強くする!実践経営塾
ウィズコロナ時代の注目ビジネス
外出自粛が奨励され、リモートワークをしたくてもDX(デジタル・トランスフォーメーション:デジタル技術による業務やビジネスの変革)にどう手を付けたらよいか悩む中小企業も少なくない。また飲食業や小売店のように、売り上げが落ち込んで業態転換を迫られている業界もある。一方では、そうしたニーズに応えるニュービジネスも生まれている。今回はキッチンカーの販売を始めた製造業と、口コミサイトを運営するIT企業の事例を紹介する。
・株式会社みとも
・アイティクラウド株式会社
チャレンジャー
〝つまみ細工〟を日常生活で使えるものにして、伝統の技術を百年後に引き継いでいきたい。
藤井彩野[江戸つまみかんざし職人]
- 「私は日本を全然知らない・・・」語学研修でのショックから貪欲に伝統文化を学び始める。
- 〝就職氷河期〟で就活に挫折。アルバイト生活をしながら創作活動を続ける。
- つまみ細工を日常生活に。新商品を考案し、取引先を開拓。
座談会 首都圏道路ネットワークの高度化を考える
さらなる経済効果や渋滞緩和へ。首都圏道路ネットワークは新時代に
【司 会】木場弘子[フリーキャスター/千葉大学客員教授]
【出席者】土井弘次[国土交通省 関東地方整備局長]、薄井聡[株式会社ちばぎん総合研究所 主任研究員]、池田一義[埼玉県商工会議所連合会 会長/さいたま商工会議所 会頭/株式会社埼玉りそな銀行取締役会長]、井伊重之[産経新聞東京本社 論説委員]、竹内健蔵[東京女子大学 教授]
首都圏では、「中央環状線」「外環道(東京外かく環状道路)」「圏央道(首都圏中央連絡自動車道)」の3環状道路の整備が進み、9本の放射状道路とネットワークを形成し、経済活性化や渋滞緩和などに効果をあげている。一方で、千葉県や埼玉県などの道路では依然として交通渋滞が課題となっており、新たな高規格道路を求める声も多い。そこで今回は、新たな段階を迎える首都圏の道路ネットワークについて、関係者と有識者が意見を交換した。〔産経新聞(2021年3月22日)より転載〕