わたしの意見-
水野 創

ゼロからの国際観光立県――宿泊旅行統計に表れた外国人宿泊客

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」3月8日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 「観光立国」の推進はわが国の「新成長戦略」の柱の一つである。

 しかし、県内で外国人観光客の受入れを話題にすると、意外にさめた反応に驚かされることが多い。「トラブルが多いと予想される外国人顧客を新規開拓し、受け入れるのは面倒」、「同宿の外国人宿泊者があまり多いと、これまでの日本人顧客が宿泊を敬遠しがちになる」といった声である。

 そこで、実際にどのくらいの外国人が千葉県に宿泊しているのか、公表されている最新の平成22年7~9月分の宿泊旅行統計を調べてみた。      

 確かに、ごく一部の市を除き、これまで外国人宿泊者とはほとんど接してこなかったのだろうと推察される数字である。

 現在、各地で受入れ態勢づくりが始まっているが、出発点として、この数字の重みを受け止めた上で戦略を練らないと、実効性のある戦略にはならないだろう。この問題に対する取り組みの難しさ、これまで取り組んでこられた皆さんのご苦労が強く感じ取れた。

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