わたしの意見-
水野 創

人口増加を続ける木更津市

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」7月28日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 木更津市は、昨年10月に行われた国勢調査で、人口が減少から増加に転じた県内唯一の市である。東日本大震災後の動きが気になっていたが、6月までの統計を見ると増勢を維持している。
――木更津市の国勢調査時人口増減
2000年:▲731人、2005年:▲534人、2010年:+7,057人

 木更津市の人口増加の背景として、①新興住宅の整備、②商業施設、病院の立地等利便性、③安価な地価、④料金引下げ社会実験中の東京湾アクアライン対岸からの転入増加等が指摘されているが(注)、このほか⑤木更津市が定住促進活動に積極的であること、⑥東京都、神奈川県から君津地区に移転した工場の従業員も千葉県側に転居する事例もあることといった要因も存在する。
 (注)東京湾アクアライン料金引下げ社会実験協議会「東京湾アクアライン料金引下げ社会実験報告書(平成23年6月)」

 東京湾アクアラインというインフラと社会実験の組み合わせにより、人口減少社会の中で定住人口が増加に転じた事例として今後も注目していきたい。

●当ウェブサイトに記載されているあらゆる内容の著作権は、株式会社ちばぎん総合研究所及び情報提供者に帰属し、いかなる目的であれ無断での複製、転載、転送、改編、修正、追加など一切の行為を禁じます。