わたしの意見-
水野 創

新・復興に向けて―千葉県復興へのポイント(1)―  

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」12月15日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 3月11日の東日本大震災・原発事故から9ヶ月が経過した。当初復興を阻害すると考えた3つの要因(余震・原発事故・計画停電)のうち2つ(余震・計画停電)は、リスクを残しつつも、とりあえず落ち着いてきたが、県内の回復状況は、業種、地域により大きな差が見られる。

 回復が明らかなのは、サプライ・チェーンの再建した製造業、自動車販売、復興関連業種や観光・旅行関連のうち個人のリピータ、海外ビジネス客等、一方、引続き厳しいのは、観光・旅行関連のうち団体客・海外からの観光客、雇用・所得情勢、さらに、当初実態が把握できなかった放射能の除染問題はむしろこれから本格化する。

 また、県内企業は、大震災・原発事故対応以外にも、今後、①世界経済の動揺と為替円高対応や、②一層の高コスト社会(復興増税、税と社会保障の一体改革)、③政治リスク(成長戦略、エネルギー政策等の見直しの遅れ、政策変更等)への備えが求められる。

 こうした現状を踏まえ、千葉県復興に向けたポイントを改めて整理すると以下の4つになると思う。

 (注)以前のポイントは4月7日「㈱ちばぎん総研BusinessLetter復興への道筋(5)――千葉県の復興計画(1)」をご参照ください。

 (復興に向けてー世界一を目指す)
 1.ブランド力の回復・強化
 2.内外旅行客の獲得
 3.新たな視点での産業強化
 4.インフラ整備の推進

 個別のポイントについては次号で触れたい。

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