わたしの意見-
水野 創

訪日外国人1000万人、LCC増加~成田空港はシェア確保~

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」1月16日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 わが国は昨年末、年間訪日外国人客1,000万人を達成し、成田空港ではセレモニーが行われた(12月20日)。2012年の実績は835万人であり、2013年合計では前年比200万人程度の増加が見込まれる。この調子を続けることができれば、2020年、東京オリンピック、パラリンピックの年の目標2,500万人達成も視野に入る。

 この結果、成田空港の国際線利用者は昨年1月から11月まで2,801万人に達し、順調に拡大するLCCの国内線利用客同439万人と合わせた空港利用客全体では2012年の年間利用客(3,279万人)に匹敵する3,241万人に達している。

 この間、成田空港国際線の全国シェアを出入国管理統計(11月速報まで発表済み)で見ると、外国人入国者でほぼ4割、日本人出国者で約45%と前年並みの水準を確保している(羽田空港のシェアも横ばい)。空港間の競争が厳しい中で、シェアを確保しているのは、空港施設・サービスの向上(戦略的な利用料金引下げ、24時間営業コンビニオープン、乗り継ぎ客向けサービス向上等)、早朝、深夜のアクセス交通機関の充実など関係者の努力の賜物だと思う。

 本年3月からは羽田空港の国際線が1.5倍に拡大する予定だ。成田空港も一段と魅力をアップして回復を見込む日本人客を含め増加する需要を確実に取り込むとともに、今後の能力アップに向けた取り組みを強化する必要がある。弊社は成田空港活用協議会の経済活性化部会の部会長を担っており、参加しているオール千葉の一員として先頭に立って頑張りたい。

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