わたしの意見-
水野 創

千葉県が直面する人口2極化への対応~震災復興セミナーを終えて

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」4月17日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 4月11日に、第5回震災復興セミナーを開催し、東日本大震災後3年間の復興状況、今後の課題と対応について調査結果の報告と提言をさせていただいた。

 復興が進むにつれ、大震災前から進んでいた人口2極化が改めて目立っている。

 千葉県の元気の象徴である「人口」は、3月1日現在前年比▲113人と本当にあとわずかで前年比プラスに転じるところに来ている(4月1日発表)。

 ただ、県内自治体別の人口は、圏央道を境に増加地域と減少が続く地域に概ね2極化している。減少している地域はほぼ推計どおりの減少を続けており、このままだと首都圏の一角にありながら2040年には2010年比半減する。県単位で人口減少のイメージの強い秋田県や青森県より厳しい地域が生じることになる(図表1)。増減の分布をみても全国の縮図になっている(図表2)。

 幸い、医療、観光、スポーツなどを軸に前向きに取り組んでいる事例や人口増加地域で地域のエネルギー問題に取り組む動きも見られ、セミナーの中でも紹介させていただいた。事業主体、規制緩和、特区の活用など実現に向けいろいろな課題はあるが、地域の力を結集して魅力ある地域づくりを実現し、定住人口、交流人口の増加や安定的・効率的なエネルギーの確保につなげることを期待したい。われわれもできるだけ応援していきたい。

 ※セミナーの概要はマネジメントスクエア7月号に掲載するほか、当社HPに動画を公開(時期は未定)の予定です。

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