わたしの意見-
水野 創

円安・株高で賑やかな2017年賀詞交歓会

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2017年1月6日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 2017年は快晴、穏やかな正月で始まり、市場もトランプ神風の円安・株高基調を維持している。賀詞交歓会はいずれも和やか、かつ盛況である。

 会場では、経済見通し、円安・株高の先行きについて問われることも多いので、ここでもその回答を披露しておきたい。

 (1)世界経済・日本経済の回復の下で、千葉県を含む首都圏は、人口増加、2020年オリパラ準備を含むインフラ投資・プロジェクトの進行に加え、アベノミクス以降の蓄積を生かした企業のイノベーションの動きも定着しており、良い年となることが期待できる。

 (2)首都圏の人口のピークは、IT、金融、ファッションなど首都圏が強い産業を目指した転入、安全・快適・便利な老後を求めての首都圏内の移動(首都圏外の故郷に戻るのではない)を考慮すると、これまでの想定より相当先になるのではないか。

 (3)市場で大幅な円安が続くことは、①原油高に合わせた物価上昇、実質賃金低下、消費悪化への抵抗感や②ドル高による米国競争力低下への反発などから考えにくく、円安に連動する株高も上限がある。これを突破するカギは、大型イノベーションの実現による株価押し上げにある。

 (4)トランプ相場の熱狂はアベノミクス直前直後の日本と似ているが、当時の日本が円高修正、財政出動、金融緩和、成長戦略に沸いていたのに対し、今回は、財政出動こそ変わらないが、ドル高、金利引き上げ、保護主義・口先介入と歪みが大きい。材料次第で大きく振れることは必至である。

 1月20日からの「ひまわり定期講演会」で皆さんとお目にかかるのを楽しみにしています。

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