わたしの意見-
水野 創
3,4月、コロナ禍前と異なる県内市町村人口動態
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2022年6月17日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所 前取締役会長]
3,4月中の千葉県人口は、東京圏1都3県の中で、コロナ前(2019年)比最も復元力が強かったが(表1)、市町村別の人口動態を見ると、少子高齢化の影響の強まりや、外国人の入国再開の影響等が明確に表れている(表2)。
①日本人の自然増減減少幅は人口の多い都市部で2019年比大きく拡大。少子高齢化が先行した地方部では下げ止まりの自治体も。
②都市部の日本人の社会増は続いているが、コロナ前社会増上位だった東京都に近い市の増加幅は2019年比縮小。増加への変化(成田、茂原市)や増加幅拡大(東金市)は、東京都から、より距離のある地域。
③この結果、日本人の増加上位5市の増加幅は2019年比縮小。また、上位5位までの間では、自然減の拡大の大きい千葉市が落ち、浦安市が加わる。
④外国人は増加している市町村が多いが、特に成田空港周辺や一宮町等の増加幅拡大が目立つ。増加首位は2019年の千葉市から成田市に。
⑤日本人、外国人を合わせた人口増加の、上位4市は変わらないが5位は流山市から成田市に。
成田市は、2019年比の増加幅で、合計、日本人、日本人社会増、外国人の各項目で県内市町村のトップ。空港関連のほか国際医療福祉大学関連の転入もあるのかもしれない。年間の移動ピーク期、外国人入国再開直後の2か月から、外国人入国枠の拡大、国内外交流の回復が進むにつれ、今後、県内人口がどのように変化していくか引き続き注目したい。
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