Business Letter
「点描」
社長 前田栄治
日本のGDP─4~6月は外需主導で3期連続のプラス
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2026年8月17日号に掲載)
前田 栄治[ちばぎん総合研究所取締役社長]
まず、先週発生した令和8年千葉豪雨で被災された方々に心よりお見舞い申し上げたい。私は偶々13日夜に千葉市中央区で会合があり豪雨に遭遇、その帰路において想像もしなかった都市道路の水没や大渋滞を目の当たりにし、自然災害の怖さを改めて感じた。被災からの早期の復旧をお祈り申し上げたい。
さて今回の点描は、本日(8/17日)公表されたGDP統計の紹介。26年4~6月の実質GDPは、前期比+0.3%(年率+1.1%)と3期連続のプラス、主要国と比べても遜色ない結果となった(表1)。

ただ4~6月の成長は、前期までとは多少異なり外需主導。内需は小幅の減少に転じる一方、外需(輸出-輸入)が高めの伸びとなった(表2)。

内需の小幅減少は、中東情勢が緊迫化に伴い石油化学製品を中心に価格が上昇したことの影響で、個人消費や設備投資といった民間需要が抑制気味となったため。外需の増加は、世界的なAIブームで日本からの関連部品・機械・資材などの輸出が増加する一方、輸入は石油関連が減少したことが背景。
物価動向を含む名目GDPは前期比+1.2%(年率+4.8%)と引き続き高い。これは、コスト高が相応に販価に転嫁されていることを示し、企業収益の増加や株高とも整合的。
先行き当面は、中東情勢とAIブームが綱引きとなる中、高市政権の積極財政が支えとなり、景気は底堅さを維持するというのが基本シナリオ。
気になるのは、日本の金利の相対的な低さと高市政権の積極的な政策に伴う財政の持続性への疑念が重なって、日米当局の介入にも拘わらず円安傾向が持続していること。これは原油高などと相俟ってコスト上昇を長引かせるリスクがある。そうした中、日銀は利上げペースを加速する方向性を示唆しており、現在1%の政策金利が来年には2%程度まで上昇する可能性も念頭に置いておいた方がよいかも知れない。
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