Business Letter
「点描」
社長 前田栄治
千葉県による「適切な価格転嫁の推進に向けた支援事業」
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2026年9月2日号に掲載)
前田 栄治[ちばぎん総合研究所取締役社長]
千葉県は、昨年度に続き今年度も「適切な価格転嫁の推進に向けた支援事業」を実施しており、ちばぎん総研がその事務局を務める。事業の目的は、「コスト増を適切に取引価格へ転嫁できる環境づくりや機運醸成を図るため、中小企業等に対して伴走型支援を行うこと」。
事業内容は以下の4つ。
①県内企業(約5,500社)を対象とした価格転嫁に関するアンケート調査。
②県内企業(約900社)に対する専門家派遣による無料の相談支援。交渉ハンドブックや価格交渉ツールなどを用いながら、価格交渉のノウハウを伝える。
③価格転嫁に関するセミナーの開催(計7回)。
④価格転嫁の好事例集の作成(ガイドブックとして県のHPにアップ予定)。
昨年度は秋に開始されたが、今年度はそれより早めの年央から実施されている。昨年度に比べ拡充されたものは主に②と③の部分。このうち②の専門家派遣については、対象企業が500社から900社に拡大し、訪問回数も1回から3回に増加。これにより、1回の面談ではできなかった価格転嫁に伴う収支シミュレーションの作成など、より密度の濃い支援が可能となっている。
③のセミナーに関しては、昨年度は年が明けて1月末から5か所で開始されたが、今年度は7月にオンライン開催を終え、今後は10月以降、松戸会場(10/15日)、船橋会場(10/22日)、千葉会場(11/5日)、山武会場(11/10日)、館山会場(11/12日)の5か所で開催され、それぞれセミナー後に個別相談会も実施する予定。年明け1月には再びオンラインでの開催も予定されている。
④の好事例集については、今年度分も公表される予定だが、昨年度分のガイドブック(10例紹介)は既に3月に公表されているので、まずはそれをご覧いただきたい。
ひまわりベンチャー育成基金が最近実施した千葉県企業へのアンケート調査(総研が受託)によると、26年度に取組む経営課題として、「コスト上昇分の販価への転嫁」(50.3%)は「人材の確保・育成強化」(61.6%)に次いで多い(23項目中)。中東情勢の緊迫化や円安の進行により原油や石油関連製品をはじめ諸コストの上昇が再び加速している感があるほか、人件費の上昇も年を追うにつれて目立ってきているだけに、適切な価格転嫁は企業にとって大きな課題だ。
県の支援事業におけるセミナーへの参加、好事例集の活用、さらには専門家の無料相談をお勧めしたい。ご関心がある場合には、弊社地域デザイン部(大塚・観音寺、043-351-7430)までお問合せいただきたい。
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