わたしの意見-
水野 創
外国人転入者減だけでない:千葉県・首都圏5月中人口動態
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2020年7月7日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]
5月中、千葉県人口は622人減少した。例年は増加月なのに異なる動きだ(6月30日発表、図表1,2)。
当初、外国人の入国規制の影響がここまで来たかと思ったが、内訳をみるとそれだけではなかった(図表2)。
①外国人については転入者は一段と減少したが、減少幅は前月比縮小した。
②5月は、外国人だけでなく、日本人も減少に転じた。
③日本人については、社会増減の増加幅が転入・転出とも減少する中で縮小し、自然増減の減少をカバーしきれなかった。
日本人の転入の減少は、緊急事態宣言を受け引っ越し時期をずらしたほか、景気の急速な悪化で就職先も減り引っ越す理由がなくなったことも考えられる。
5月の動きは、千葉県だけでなく、東京都、神奈川県、埼玉県でも同様だった。
今後の景気回復も緩やかだとすると、緊急事態宣言解除後の日本人の転入回復も緩やかになる可能性があるが、一方で、働き方改革で在宅勤務やリモートワークが進むと、過密な東京都を脱出し近隣県に住む人が増えることも考えられる。
3,4月の引っ越しピーク時期を過ぎ、人口動態は緩やかな時期に入っているが、これからの動きには目が離せない(図表3)。
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