わたしの意見-
水野 創

突然の停電に備える

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」6月9日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 「万が一」の計画停電の有無が気になるが、計画停電以外にも停電のリスクがある。

 以前、前職で局長としてコンピュータセンターの管理をしていた2年間に、送電線への落雷で夏場に2度停電があった。役員になってからも、業務継続の当番の時にクレーン船の高圧線切断による大規模な停電に遭遇した(2006年8月14日)。

 いずれも自家発電機が稼働し業務に支障はなかったが、エレベーターへの閉じ込めの有無確認、停電の機器への影響調査、自家発電機から通常電源への切り戻しのタイミング判断等対応の記憶が鮮明に残っている。

 全館の停電でなくても、設備の老朽化や設備点検・工事中の作業ミスによる部分的な停電もそれなりの頻度で発生する。局長室が停電になったので担当役員に「自家発電機に移行する」と電話で一報したら、「自分の室は停電していない」と言われ慌てて停電範囲を確認したこともある。

 電力供給に余裕がないときには、小さな事故をきっかけに停電に至るリスクが高まる。弊社でも以下のような準備を考えている。

 (1)停電発生時にそれぞれの部署が役割分担に従って適切な対応をとれるよう準備と訓練を行っておく。特にお盆休み中や夜間など出勤人数の少ないときや暗闇といった異例ケースでも優先順位をつけ必要な対応が取れることを確認する。

 (2)機器構成の変化に伴う無停電電源装置の対応範囲等設備面も随時見直す。

 (3)社内にあるサーバーのアウトソーシングの検討を進める。

 なお、停電時、腕に自信があれば、コンバータを使って自動車のバッテリーから電源を供給することも出来るとある会員の方から教えられたのでご紹介しておく。

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