わたしの意見-
水野 創

夏場の個人消費への期待

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」7月7日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 最近の個人消費関連業界の動きを見ると、(1)観光関連は団体客や外国人を中心に厳しい状況が続いているのに対し(注)、(2)小売関連は、地デジ移行直前の薄型テレビや節電対策の扇風機等を中心に家電売上げが好調なほか自粛の一巡やマインドの改善により持ち直してきている。
 (注)7月4日に公表された日銀短観(業種別)でも、「宿泊・飲食サービス」は全国ベースで厳しい状況となっている。

 今後、夏場の個人消費がどの程度景気の押上げ要因として寄与できるかは、以下の諸条件にかかっていると思う。出来るだけ多く満たされるよう期待したい。

 (1)厳しい状況が続いている雇用・所得面で、生産回復や復興需要関連の効果が波及してくること。

 (2)季節感あふれる天候に恵まれること。

 (3)原発事故、津波へ対策が進み、これらの懸念が薄らぐこと。

 (4)計画停電が実施されないこと。過度な節電で消費マインドが萎縮しないこと。

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