わたしの意見-
水野 創

ばらつきの目立った年末・年始旅行実績 

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」1月19日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 年末・年始の旅行実績が公表された。GWから夏季にかけての回復振りに比べばらつきが目立つ結果になっている。

 好調なのは成田空港の出入国者で前年を上回る水準まで回復した。JAL国際線の復調も顕著で、高い伸びを続けるANA国際線とあわせ2桁の伸びを実現している。もっとも日本人、外国人別の内訳を見ると、円高を享受した日本人が2桁の伸び(前年同期比+11.3%)となった一方、外国人は引き続き2桁のマイナス(同▲13.9%)となっており、日本観光の安心・安全のイメージ回復の必要性を痛感する。

 国内では、航空会社の国内線、JR各社の実績(前年同期比)は、格安新路線を開始し高い数字となったスカイマークを含め夏季の実績に比べ横ばいか低下となっている。

 千葉県内を見ても、JR舞浜駅が前年を上回った(同+3%)一方、JR成田駅は前年を下回り(同▲4%)、内房線の落ち込みも大きい(同▲13%)。

 大震災・原発事故や自粛の影響の大きかった夏場までに比べ、全国との見劣りはなくなり、所得の伸び悩み、雇用情勢の厳しさなど景気全体の動きを反映したものと考えられる。

 こうした状況は今度も続くと思われる。千葉の魅力を高め、内外のお客様に積極的に千葉を選択していただかなくてはならない。

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