わたしの意見-
水野 創
11年の出入国は成田が513万人減、羽田が317万人増
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」5月17日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]
法務省の出入国統計の暦年の計数の発表は6月だが、毎月の計数を集計して2011年暦年の状況を確認した。
結果は、成田が前年比513万人(▲20%)減の21百万人、羽田は同317万人(+82%)増の7百万人であった。首都圏2空港合計では同▲6%減と、全国の同▲7%減を下回る減少にとどまり、首都圏2空港の全国シェアは微増となっている。成田の割り負け感が顕著である。
成田の劣勢は日本人、外国人を問わない。
より長い目で見ても、成田は2007年がピークでその後ピーク水準に遠く及んでいないが、首都圏2空港としては2010年がピークになっている。また、全国も2010年にほぼ2007年の水準に戻っている。
今後、出入国者が増加するとしても、羽田の発着枠も増加する。羽田の満杯後、成田の増加が加速する可能性はあるが、これまでの先行投資の回収が遅れる分経営上の負担になる。
両空港を活用できる利点を活かすと共に、これまで以上に強い危機感を持って、地域全体が成田空港の活用方法と対応を考える時期に来ていると思う。
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