わたしの意見-
水野 創

5月中の県内人口増減はまちまち  

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」6月21日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 県内各市から5月末、6月初の人口が公表されている。既に指摘しているように、3月から5月は就職、入学、転勤等年間で最も人口の移動の多い時期であり、5月はその最後の月となる。単月の結果と共に、3月から5月までの3ヶ月合計でどのような結果だったかも気になるところである。

 公表されている内、とりあえず7市(表参照)について、まず5月単月の動きをみると、3月の減少先のうち、柏市、千葉市は4月同様増加となったが、松戸市、浦安市は増加から減少に戻っており、まだ安定して増加基調を回復しているといえる状況ではない。

 3ヶ月合計の増減では、①船橋市、印西市、千葉市がプラスとなっているが、松戸市、浦安市、柏市、館山市がマイナスとなっている。②前年対比でも船橋市、印西市以外は前年を下回っており、一昨年対比では上回っているのは印西市だけである。

 こうした状況は、6月7日号で取り上げた4月中の動向に比べやや弱めだと思う。県全体の結果が出たら確認したいが、液状化現象、放射能の地域のブランド力への影響は、当然のことながら、時間の経過により一様に減衰するものではないようだ。

 人口のピーク更新に向け、通勤・通学の場の確保、インフラの整備を行うとともに、「忘却・慣れ」をあてにせず、着実に液状化対策、放射能除染対策も進める必要があるようだ。

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