わたしの意見-
水野 創

新LCCを迎える首都圏空港  

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」6月28日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 7,8月に予定されているLCCの成田空港・国内線への本格的参入が近づき期待が高まっている。

首都圏空港の状況については、これまで、主として国際線についてみてきたが、この機会に、首都圏空港の国内線の状況も含めて確認しておきたい。

 (1)成田空港の発着枠拡大、羽田空港の再国際化が実施された2010年の首都圏空港の旅客数は、国際線3,301万人、国内線6,198万人で、国内線が国際線の約2倍であった。首都圏空港における成田空港のシェアは国際線88%、国内線5%であった。

 

 (2)2011年は東日本大震災、原発事故の影響をうけ、国内線が▲5百万人、国際線が▲2百万人の減少となったが、再開した羽田空港の国際線(+3百万人)だけでなく、路線を拡充した成田空港の国内線(+7万人)もわずかながら増加しており、厳しい環境の中での路線拡大効果が確認できる。


 2012年は、大震災後落ち込んだ需要が回復している状況での増便、参入で、一層の効果が期待できる。成田空港から羽田空港への国際線でのシフト分をカバーするためにもLCC国内線が新しいお客様に利用され高い搭乗率となるよう期待したい。

 また、成田空港に参入するLCC国内線は、従来と異なり、国際線への乗り継ぎより首都圏を最終目的地とするお客様が多いと見られる。千葉県としては新しいお客様をどのようにお迎えするか新しい視点での準備をすすめる必要があると思う。

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