わたしの意見-
水野 創

横ばい圏内に入った千葉県人口  

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」8月9日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 先週公表された7月1日現在の千葉県人口は6,197,944人となった。前月比では2ヶ月ぶりの減少であり、2年前の22年7月1日の水準も下回った。

 大震災前の増勢を取り戻すのに苦労しているが、県のホームページに掲載されている人口推移のグラフを見ると、大震災1年目の明確な減少傾向に比べ、2年目に入りおおむね横ばい圏内の動きとなってきたように見える。

 

 被災地域別の動きを見ても、3月から6月中は、液状化被害地域が減少から増加に転じ、人口増地域が増勢を回復している。放射能被害地域も減少が継続しているものの減少幅は小さくなっている。

 

 また、24年7月1日の県内各市の人口を震災前の23年3月1日と比較してみると、増加している市は、人口増地域の市だけでなく船橋市、流山市等被害を受けた地域を含め13市あった。大震災直前の23年3月1日時点で前年比増加が20市あったのに比べれば少ないが、24年3月1日時点の11市(他に変化なし1市)と比べて2市(千葉市、袖ケ浦市)増えている。

 余震・津波、液状化対策はこれから本格化するものが多い。時間とともに風評に対する認識も高まり、「便利なところには人は戻ってきてくれる」と思う。

 現状・計画と万一の場合の対応策の積極的な周知がこれまで以上に求められる状況になってきた。

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