わたしの意見-
水野 創

初夢が正夢に―円安、株高のスタート―  

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

 

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」1月10日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 新年恒例の賀詞交換会の空気が変わっている。

 安倍首相のデフレ脱却、円高是正に対する強い意志に市場が期待して円安、株高が一気に進み、企業経営者がこれまでの閉塞感からとりあえず開放されるとともに、13年3月期決算に向けホッと一息つけたという実感が表れているのだと思う。

 この先も、7月の参議院選挙を控え新政権の成長戦略や財政再建についての成果が矢継ぎ早に示されることだろう。

 現時点で期待できる最善のシナリオは、国民がこうした夢を楽しみ、その結果、参議院選挙でねじれ国会が解消し、安倍政権がその先3年間の安定政権を実現する。その上で、「決められる政治」の真価を発揮し、実際には現時点でまだ全く解決の目途がついていない、「6重苦」や財政の「ワニの口」問題に迅速かつ大胆に対応し成果を示されることだと思う。国民や企業経営者の将来に対する展望や安心感が出てくれば消費や投資もおのずと増え、これまでの金融緩和の効果も活きてくるはずだ。

 初夢が正夢となるよう期待している。

 逆にこの最善のシナリオのどこかに亀裂が生じると、市場から大きなしっぺ返しを受けることになることにも心構えをしておきたい。

 

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