わたしの意見-
水野 創

GW期間中の航空需要は強弱さまざま

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」4月25日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 今週末からGWに入る。今年は前半、後半の間に3営業日あり分散型だ。「LCC2年」の今年は各地で初のGWを迎える路線も多く、新規需要の掘り起こし、シェア競争が気になる。こうした中、4月18、19日に各社から発表された4月26日から5月6日までの空港需要予測、各路線予約状況は下表のとおりである。

 ①国際線は回復傾向にあるが、中国の落ち込みが響き全体に慎重な見通し。GW初登場のLCC各社の予約率(提供座席対比)はANA、JALと大きな差はない。

 ②国内線の予約状況は各社とも前年を上回っており、予約率ではLCCが高い。

 なお、既に明らかになっている2012年の速報を見ると、成田空港の国内線利用者は前年の172万人から324万人に増加し、羽田空港と合わせてみると6,210万人と、東日本大震災前の2010年の水準を上回るところまで回復している。これに対し成田・羽田空港の国際線利用者は3,491万人と過去最高となったが、成田空港単独の全国シェアは4割台での横ばいにとどまった。

 成田空港は、3月末に、悪天候などやむを得ない場合に限ってだが、低騒音型航空機の離着陸制限を夜間1時間弾力的に対応することで合意された。競争力の一層の強化と県内一丸となった活用策の強化に期待したい。

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