わたしの意見-
水野 創

千葉県の人口が前年比プラスに!

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」5月8日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 4月1日現在の千葉県人口が前年比プラスになった(図1)。消費税増税前の駆け込みの影響があるかもしれないのでもう一ヶ月確認する必要はあるが、とりあえずホッとしている。

 県内の人口は圏央道を境に増加地域と減少地域に分かれるが、東日本大震災以降の人口増減を、大震災後の底となった2013年4月1日までの増減を横軸に、その後1年の増減を縦軸にとり市毎の分布を見ると(図2)、この1年間の変化が目立つ3つのグループがある。

 ①開発の進展とともに特に増加が目立った船橋市と流山市、②東日本大震災後の影響等を克服して増加が目立った柏市、市川市、習志野市、③克服しつつも前記グループに比べ回復の遅い千葉市、浦安市、松戸市、我孫子市である。

 この間、枠内の市は概ねそれ以前の2年間の増減の延長線上にあると評価できる。

 一方、町村でこの一年間に人口が増加に転じたのは酒々井町、一宮町の2町である。それぞれアウトレット新設、サーフィン・JR始発駅の魅力プラス圏央道開通の効果であろう。

 この1年間の変化を見ても、それぞれの地域の特徴に応じたインフラ整備と魅力あるまちづくりが進めば、人の動きもついてくることが示されていると思う。

 前年比でプラスに転じたといっても東京都、神奈川県、埼玉県とはまだ差がある(表)。他を圧する増加を示す東京都に負けない勢いとブランド力を千葉県全体で目指したい。

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