わたしの意見-
水野 創

差が目立ったGW中の実績

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」5月15日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 消費税引き上げ、羽田空港国際線発着枠拡大の影響は?注目のGW期間中の交通関係各社の利用結果が出た。

 JR各社は予約時点に比べ減少幅縮小、航空会社は予約時点に比べ横ばいか増加幅圧縮だった(表)。前半が昨年と異なり飛び石連休だったことを考えればまずまずの結果だと思う。自動車、家電製品、高額商品では駆け込み需要の反動が出ているが、消費全体としては失速を免れていることがこの面からも確認できた。

 一方、羽田空港の影響を受けた成田空港の出入国者数は、前年比▲4%と、羽田空港の同+42%の大幅増加に対し、成田国際空港会社の事前の見通しに比べれば減少幅は圧縮されたものの厳しい結果となった。国内線LCCの増加により国際線減少を補うことが期待されたが、成田エクスプレスの利用状況(同▲5%)やJR成田空港2駅合計の降車人数(同▲8%)はいずれもJR東日本の減少幅を上回っている。「近い」、「便利」への対抗軸をどう確立していくか、両空港計の伸び(同+6%)が航空会社国際線の伸びと比べ低いことと合わせ難問だ。

 その他の動きもまちまちだ。東京ディズニーリゾートを擁する舞浜駅(近距離切符発売枚数)は開園30周年に沸いた前年並みを維持し、イオンモール幕張新都心が開業し「ニコニコ超会議3」等幕張メッセのイベントも盛況だった海浜幕張駅(同)が前年比+20%となっている。一方、東京湾アクアラインの利用増加(同+1%)等の影響で内房線・外房線は前年比▲11%の大幅な落ち込みとなった。

 この間、今年初めて開催された「いちはらアート×ミックス」は5月11日に終了した。訪問先で聞くと「GW期間中は盛り上がりを見せた」とのことで、私が訪れた5月7日は連休明けの平日だったが、多くのお客様と一緒になり、充実した展示内容とともにうれしく思った。

 この芸術祭は3年後には第2回を実施する予定である。4月に訪問した香取神宮の式年神幸祭でも思ったが、こうした県内各地のすばらしい行事、催しの魅力を県内、国内、世界中のより多くの皆さんの心に届けていきたい。

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