わたしの意見-
水野 創
市場の潮の流れの変化に注目
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」9月18日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]
1ドル108円台、日経平均16千円台、米国発で市場が動いている(18日11時現在)。管理相場とはいえ、米国長期金利に連動し極端に低かった長期金利も底を打っている。
昨年1年、踊り場なく円高修正、株高が続き、輸出採算改善、資産効果を通じてアベノミクス効果を浸透・実感させたが、年初の期待に反し、1月以来横ばい状態が続き、好循環に向けた推進力が欠けた状態になっていた(表1)。欲を言えばきりがないが(注)、当面この流れが定着し、投資マインド下支え、高額商品等売り上げ増加、外国人観光客の増加などを通じて、消費税引き上げの克服に寄与するよう期待したい。
(注)為替円安による輸入価格の値上がり、株価上昇とはいえ昨年末水準に達しておらず、史上最高値の米国に比べ見劣りがする、緩和からの出口政策が見えない等
こうした中、エコノミストの景気観の変化を敏感に示すESPフォーキャスト調査も、実質GDP成長率見通しの推移でみると、昨年の着実な上方修正に比べ、今年に入って横ばい状態が続き、ここ2か月は弱気に振れつつあった(表2)。次回10月調査で市場の変化をどのように反映するか注目している。
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