わたしの意見-
水野 創
高齢化、日本は世界に比べ数十年先行
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」1月29日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]
日本の高齢化は世界一だ。
政府の「まち・ひと・しごと創生本部」が旗を振り、これから各地域が取り組む地方創生事業でも、子育てしやすい街づくりとともに、高齢者が安心、安全、元気に過ごせる街づくりが目指されることになる。
そして、その成功事例は後に続く世界に広く貢献することが期待される。
それでは、日本の高齢化は世界に比べどのくらい先行しているのだろう。今回は65歳以上人口比率、中位年齢で比較してみた。
わが国は1950年の各5%、22歳から徐々に高齢化が進み、1980年には9%、33歳、2000年には17 %、42歳、先行き2030年には32%、53歳、2050年には39%、56歳に達すると推計されている(表1)。
この推移をグラフに描き、2030年の世界人口上位の代表的な国について2010から、2030年の比率の推移を併せて示したのがグラフ1である。各国がわが国の高齢化をどのように追っているかがよく分かる。
2030年時点で達観すれば、日本の1950年ころのアフリカ諸国、1960年から1980年ころのアジア諸国、1990年から2000年ころの欧米、中国に分かれる(表2)。
わが国が高齢化の進行に合わせ蓄えた知見、技術、まちづくりなどが地域的にも、時間的にも広く世界に貢献できる可能性を示している。まずは国内での成功事例を積み上げて行きたい。
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