わたしの意見-
水野 創

2014年の千葉県人口は4年ぶりの増加

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2月5日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 千葉県の1月1日現在の人口が発表された(1月30日)。県合計で2013年4月から前年比増加に復し、概ね東日本大震災前の2010年に似た動きを辿って来たが、2014年年間でも4年ぶりの増加となった(図表1,2。なお、図表1の2010年10月は国勢調査の結果を反映した調整で増加)。

 増加の内容をみると、自然増減(出生-死亡)は2011年に減少に転じた後徐々に減少幅を拡大しているが、2013年から増加に復している社会増減(転入―転出。県外との移動、県内間の移動、その他の合計)の増加がこれを上回っている。

 市町村別では、増加が2013年より1市増えて16市町となった(松戸市、睦沢町が増加に。2013年増加した酒々井町は減少)。前年比増加率では流山市が+1.7%と2013年(+1.1%)に続き唯一1%を超える増加、増加数では再開発が進む市川市(3609人、前年533人)が、2013年トップの船橋市(3437人、前年3567人)を上回り県内最大となった。

 市町村のうち自然増減の増加は10市。2013年の12市のうち千葉市と松戸市が減少に転じた。また、社会増減の増加は19市町。2013年の19と同数ながら、成田市、茂原市、東金市と酒々井町が減少に転じ、市川市、松戸市、大網白里市と白子町が増加に転じている(図表3)。

 各自治体はこれから地方創生事業に取り組むことになるが、上記の通り人の動きもインフラ整備、再開発、子育てのし易さなどの状況を映じ刻々と変化している。状況を的確に捉え、しっかりとした先行きの展望を持ちつつ対応に当たりたい。

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