わたしの意見-
水野 創
今年のひまわり定期講演会を元気いっぱい終了
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2月12日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]
会員の皆様との交流の場である、ひまわり定期講演会が終了しました。
1月16日の茂原会場を皮切りに、木更津、鴨川、常磐、成田、船橋、浦安、そして2月10日の千葉まで、今年も8会場で予定通り開催することが出来ました。各会場とも多くの会員の皆様にご参加いただき、心よりお礼申し上げます。
各会場での皆様との意見交換で次の諸点が印象に残りました。
第1は景気の基調判断です。全体としては年初の賀詞交歓会の雰囲気を継続し元気いっぱいでしたが、個別にお話を伺うと、その強さは一様ではなく、①個人消費から遠い業種ほど、②企業規模が大きいほど、③東京に近いほど元気がよかったことです。1年前はこうした差をほとんど感じなかったのですが、アベノミクス第2の矢の公共投資の一巡、消費税引き上げ前の駆け込み需要の剥落で各地の地力が出てきたと言えるでしょう。今後こうした差の縮小を実感できるのは、好調な企業業績の家計部門への波及、追加経済対策の効果、昨年の消費税引き上げの影響一巡が期待される4月以降になると考えています。
第2はこうした中で経営者の皆様が意欲に満ちていることです。円安による輸入原材料高の大変さについて多くの皆さんから指摘を受けましたが、一方で、それに対する新製品開発、値上げ策など対応策もしっかり進めていると前向きの話もたくさん伺いました。
第3は市場の変化に対する関心が非常に高かったことです。実際、この4週間で、海外では、スイス国立銀行の為替介入政策変更、ギリシャ総選挙、ECBの量的緩和政策導入、米国の金利引き上げ時期や原油価格の動向、そして国内では、これまで低下を続けてきた長期金利がいったん0.1%台を付けた後、0.4%近くまで上がるなど振れが大きくなっています。各市場とも不安定な動きが続く可能性が強く、わが国はこれまで以上に財政再建に向けてのリーダーシップ発揮が求められる局面になっていると思います。
来年、また元気にお目にかかることを楽しみにしています。
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