わたしの意見-
水野 創

人口集中は続くが人口増加自治体の範囲は縮小(首都圏)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2016年3月10日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 3月11日で東日本大震災から5年が経過します。被害にあわれた皆様に改めてお見舞い申し上げます。また、この間復興に取り組んでこられた皆様に心から敬意を表します。

 2015年10月国勢調査速報の結果、首都圏1都3県には、東日本大震災で一時的に人口が減少した千葉県を含め、人口集中が続いていることが確認されましたが、他方で、以下の通り、全国の人口減少の影響が首都圏にも及んでいることが明確になった点にも注目しています。

 ①1都3県の人口増加率が前回に比べ低下していること(図表1)。

 ②人口が増加している自治体の範囲が縮小していること(図表2,3の白い部分)。

 ③箱根町、鋸南町など前回比1割以上人口が減っている自治体があること。

 この間、神奈川県は、増加率が低下しただけでなく、2010年国勢調査に基づく2015年推計人口(人口問題研究所 中位推計)も下回る結果となります。また、鎌倉市、逗子市といったブランド力のある自治体でも減少に転じています。

 今回の結果を評価したうえで、今後の地方創生の成果に繋げていく必要があると改めて感じています。

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