わたしの意見-
水野 創

熊本地震被害からの一日も早い復興をお祈りします

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2016年4月21日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 4月14日以降の熊本、大分県を中心とした一連の地震で被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 熊本、大分県は、5年前、2011年3月11日の東日本大震災の被害を受けた東北3県のうち岩手、福島県の約半分の面積に、ほぼ同程度の人口、経済規模を有しています(表)。人口が減少している地域ではありますが、最近は発展著しいアジアに近い立地と豊富な「温泉」を活用した広域の観光振興で成果を上げつつありました。

 2015年の外国人宿泊者数は熊本県が全国16位、大分県が18位で、東日本大震災後に全国で最も落ち込んだ2011年に比べそれぞれ3.0倍、1.9倍になっています。

 今回の地震の影響の全体を把握するには時間がかかるでしょうが、熊本城などの観光資源と余震を含めた安心・安全等ブランド力に大きな影響を受けたことは間違いありません。

 余震が収まり、インフラを復旧させ、地域の住民の方が落ち着いた日常を取り戻すとともに、得意分野を生かして一日も早く復興が進むよう願っています。

 この間、今回の地震を契機として、TPPの国会審議の遅れ、衆参同時選挙の見送り、消費税率引き上げの再延期などが取り上げられ始めています。

 復興を応援するためにも、問題を先送りするのではなく、遅れている成長戦略全体に総力を挙げて取り組み、国全体の体力強化を図ることが必要だと思います。

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