わたしの意見-
水野 創

振り返ると、とんでもない1年

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2016年12月22日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 日ロ首脳会談、日銀政策決定会合が終わり、今年の主要イベントも27日の日米首脳会談を残すだけになった。私の選んだ2016年3大ニュースを世界、日本、千葉(首都圏)別にまとめた。

 世界:これまでにない、とんでもない一年。

 ・市場の激動。昨年末の米国の利上げと11月の米大統領選挙を2大震源に激動が続いた。市場は年末までに何とか帳尻を合わせたが、世界経済に大きな副作用を残した。

 ・地政学リスクの強まり。中東・東アジアで国際ルールを無視した行為が頻発した。世界各地でのテロ発生、難民急増から内向き志向、先行き不透明感が高まった。

 ・格差の拡大、国民の反乱。ポピュリズム。今年は先進国の投票結果にまで影響するようになった。

 日本:世界の激震に振り回される。

 ・政策総動員。マイナス金利導入、消費税率再引き上げ延期、大型経済対策を実施し何とか回復基調を維持。もっともその副作用、将来への負担先送りの影響が残った。

 ・人口減少高齢化社会の未来図。熊本、北海道等の地震、水害現場での高齢者が高齢者を支える姿や高齢者の運転する車による事故は、対応したまちづくりや技術革新の緊要性を示した。

 ・天皇陛下生前退位のご意向。国の基本にかかわる問題を、冷静に対応できるか試されている。

 千葉(首都圏):一極集中が進み活気に溢れる。

 ・人口増加基調を持続。千葉県も東日本大震災後の減少を克服、既往ピーク水準を維持。

 ・交通インフラの一層の充実。首都圏空港の機能強化、高速道路・鉄道網の整備が進む。

 ・多くのプロジェクトの進行。2020年オリパラ準備は盛り上がらないが、県内、首都圏では再開発、物流関連、企業のイノベーション投資等多くのプロジェクトが進行中。

 来年がよりよい年になるよう願いたい。

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