わたしの意見-
水野 創

アベノミクス後、雇用改善の実感  

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2017年4月14日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 日銀の「さくらレポート」(地域経済報告、2017年4月)が公表された(4月10日)。

 今後の個人消費の動向を決める要因の一つである雇用・所得環境は、全国で「着実な改善」を続けていると評価されている。参考計表で2016年の雇用者数の伸び率を比較しても、地域間で差があるとはいえ、2年連続で全地域が前年比増加を確保している(図表1)。

 首都圏(1都4県)について毎月勤労統計でみても、2年連続全都県増加は同様である(図表2)。

 こうした現状を、リーマンショック後の落ち込みと回復状況を点検した2015年8月の「地方創生セミナー」時の表(図表3)と比較すると、当時減勢にあった建設、製造業も増加に転じており、アベノミクス効果が明確である。

 2017年も、海外経済の回復の下、訪日外国人増加・コト消費、高齢化、2020年オリパラ・地方創生等に対応した、各地域・企業の活動により、雇用の改善は着実に進むと思う。

 それに伴い、人手不足、需給のミスマッチもますます進むはずだが、それが更なるイノベーションのきっかけとなるよう期待したい。

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