わたしの意見-
水野 創
観光の鍵は「広域連携」
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2017年5月2日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]
このほど稲毛セミナールームリニューアルオープン記念としてシンポジウム「千葉の魅力を考える~内から見た千葉、外から見た千葉」を開催した。
これは私どもの機関誌「マネジメントスクエア」4月号の「まちづくり発達史 動き出した広域地域連携」と連携した企画で、機関誌が自治体の事例を取り上げたのに対し、シンポジウムでは民間の事例を紹介させていただいた。
当日取り上げられた広域事例は、東京湾をアクアライン、フェリーで結び、房総半島と三浦半島の自然、歴史、乗り物、食、温泉等の魅力に昨年選定された「ユネスコ無形文化遺産」を加えてブランド力を高めた県境を越えた新コースで、内外どちらから見ても千葉の魅力を堪能できるこうしたコースが充実されるとよいと感じた。
なお、シンポジウムでは、首都圏とその周辺であれば、濃溝の滝やトロッコ列車など最近のスポットもすでに認知されていること、一方、北海道のような遠方では、九十九里浜、鴨川シーワールド、海ほたるなど確立した観光スポットの人気が高いことも指摘され、今後の情報発信の参考になった。
4月には、観光庁が新たな広域観光周遊ルートのモデルコースとして、房総半島から茨城・福島・栃木県と北側に回る「自然大回廊(太平洋)コース」を発表しており、広域連携の流れは今後勢いを増してくると思う。
先週講演に訪れた佐原でも観光客の増加を実感した。流れを活かす関係者の一層の連携を期待したい。
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