わたしの意見-
水野 創
2020オリパラの効果を県内各地で
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2017年11月9日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]
今週は「2020オリパラ」成功に向けたパネルにコーディネーターとして参加した(11月7日、内外情勢調査会・千葉支部60周年記念特別懇談会)。
パネリストとして千葉県、千葉市、商工会議所連合会と基調講演もされた法政大学山本教授が登壇され、オリパラの準備の進捗状況、今後の取り組み方針など基本的な情報・課題共有を行う良い機会となったと思う。
パネルとその事前準備を通じて印象に残った点をいくつか紹介しておきたい。
①3年前イベント、1000日前イベントなどを通じて、オリパラ関連イベントに関する知見が関係者に蓄積されつつある。オリパラに対する期待の一つは千葉県への経済効果である。経済効果は競技会場周辺にとどまらない。すでに「フラッグツアー」が県内各地を回っており、大会直前には聖火リレーもある。この間をつなぐイベントも各地で数多く企画されている。大会期間中はもとより、大会開始前の今から効果を享受できるよう、情報の共有、関係者の幅広い連携、コンテンツの充実(競技解説・体験会。選手の参加。郷土芸能の紹介など)に努力することが求められる。
(図表1)フラッグツアー巡回地
②大会の効果が競技会場だけにとどまらないことは大会のレガシーについてもあてはまる。例えば、千葉市は「パラスポーツの聖地」を目指しているが、大会会場の「幕張メッセ」は仮設の会場であり、「聖地」は大会前後を含め車いすスポーツの国際大会で幅広く利用される「ポートアリーナ」を含む市全体である。会場への動線のハード面はもとより、ボランティア組織などの整備・充実も重要である。
③会場を満員にするためには若者を含む幅広い層の関心を高めることが必要であり、県、市の学校での教育のほか、経済界が大学との対話を始めていることも披露された。
今月末にはパラの1000日前イベントが旭市で予定されている。今後の盛り上がりと地方創生の効果発揮を期待したい。
なお当日の概要はマネジメントスクエア2018年2月号に掲載予定です。
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