わたしの意見-
水野 創

にぎやかな「ひまわり定期講演会」前半会場。経済見通しも出揃う  

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2018年1月25日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 今年の「ひまわり定期講演会」は、火曜日(23日)の木更津会場で前半の4会場を終了しました。お忙しい中お越しいただいた皆様に心よりお礼申し上げます。

 講演会に続く情報交換会では、講演の感想のほか、新しい事業計画、人手不足対策などについて幅広く意見交換をさせていただきました。私は今回で8回目の定期講演会ですが、情勢は今回が一番良いと感じています。今年は回復が遅れている個人消費関連への効果波及を期待しています。

 昨日で出揃った、政府、日銀、民間(ESPフォーキャスト調査)の最新経済見通しもこうした状況を裏付けています(表)。

 足元の2017年度の成長率は+1.9%程度で揃いました。アベノミクス1年目の2013年度(+2.6%)に次ぐ高い伸びです。2018年度については、政府が消費の回復を織り込んで今年度並み(+1.8%)を見通し、日銀、民間がこれに次いでいます。後2者は今年度も低めの見通しから始め、状況を見極めながら修正しています。今の情勢であれば、徐々に政府見通しにさや寄せされていくと思います。

 一方、消費者物価については、順調な景気回復にもかかわらず、緩やかな伸びに止まります。金融政策の転換は展望できません。2019年度についても、消費税率引き上げの影響(+0.5%の引き上げ要因)を除くと、強気の日銀でも+2%に達していません。

 なお、2019年度については、成長率についても、慎重な数字になっています。消費税率引き上げによる経済の振れ、2020オリパラ建設投資のピーク越え等を織り込んでいるのでしょうが、統一地方選挙、参議院議員選挙や憲法改正をにらんだ政治日程もあり現時点では流動的な面が多いと思います。

 来週、再来週は後半4会場での開催となります。皆様との意見交換を楽しみにしています。

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