わたしの意見-
水野 創

3、4月 続く人口流入

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2018年6月7日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 5月1日現在の千葉県人口は昨年より13,129人増加し、6,263,969人となった(5/31発表。図表1)。

 3、4月は進学、就職による人の移動が年間でもっとも集中し、人口増加が目立つ時期だ。3、4月中合計では9,721人の増加(前年11,318人)となる(図表2)。人口増減を、自然増減(出生―死亡)と社会増減(転入―転出)に分けてみると、少子高齢化の進行で前者が減少幅を徐々に拡大する一方、後者が東日本大震災の影響を克服した後は高水準の増加を続けていることが分かる。

 自治体別にみても増加が20自治体と昨年(21)と大差ないが、常磐地区で、流山市、松戸市が前年を上回る増加となり、我孫子市が2年ぶりに社会増となったこと、地方でも勝浦市、長生村、白子町が増加し、長南町が社会増となったのが目を引く。この間、全体としては増加を続ける千葉市でも、中央区などが増加幅を拡大した一方、若葉区は2年連続してマイナスとなっている(図表3)。

 2020オリパラ景気と交通インフラ整備や地方創生により、当面千葉県の勢いは続くだろう。一方で、今回注目したとおり、都市部、地方と単純に分けられないところや地域内の差も今後はより目立ってくると思う。

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