わたしの意見-
水野 創

2027年の首都圏交通ネットワーク―企業誘致セミナー2018in名古屋―

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2019年2月7日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 先週2月1日に千葉県の主催する標記セミナーのトークセッション「交通網が充実する千葉の魅力」にパネリストの一人として参加した。名古屋開催は昨年度に続き2度目だが、会場は満員の盛況で一極集中が進む首都圏への関心の高さを感じさせた。

 事前の打ち合わせで、名古屋では2027年開業のリニア中央新幹線に対する関心が強いと知ったので、今回は、2027年の首都圏交通ネットワークを資料(図、一部想定)に加えた。

 リニア新幹線は品川起点であるため、横須賀線経由の総武線、上野東京ライン経由の常磐線、成田線と千葉県内とのアクセスも良い。名古屋のほか、途中の山梨県等との距離感も格段に縮小するだろう。

 高速道路も、この頃には圏央道が開通済みで、北千葉道路も開通の目途が立っているかもしれない。最近知事が提起している第2湾岸の姿も明確になっているだろう。

 さらに成田空港の機能拡張もB滑走路の1000メートル延伸は完成し、C滑走路が工事中なのではないだろうか。

 全体として、千葉県の好立地は一段と明確になっているだろう。

 こうなると房総半島側への鉄道アクセスの見劣りが改めて気になる。品川・名古屋が40分になるのに対し、品川・木更津は1時間半かかる。アクアラインには渋滞リスクがある。将来にわたり千葉県全体が首都圏の一翼として貢献するために、東京湾アクアラインと平行して鉄道を通し、品川から羽田を経由して木更津・千葉・東京を結ぶ東京湾大環状線を構築する必要性が一気に高まると感じた。

【図】2027年首都圏交通ネットワーク図(一部想定)

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