わたしの意見-
水野 創

一年間で大きな変化―千葉駅周辺の文化・スポーツによるまちづくり

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2019年3月15日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 先週(3月8日)、千葉商工会議所の自由業部会等3部会合同によるオープンセミナー「美術とスポーツでつなぐ千葉市中心市街地のこれからの可能性を探る」が開催され、パネルの進行を担当した。

 本セミナーは昨年2月に行った文化の創造による街づくりに関するセミナーの続編で、前回に続き定員一杯の参加者があった。この話題に対する関心の高さが分かる。

 そして、前回が千葉市美術館の拡張プロジェクト決定やパルコ跡地再開発によるまちなか居住の推進等を中心とした総論だったのに対し、今回は、2020オリパラの機会を活かしてちばポートアリーナがパラスポーツの聖地として存在感を高め、千葉駅周辺のホテル新設もあって地域への外国からのお客様も増えているといったこの一年間の変化も織り込んで議論となった。

 具体的には、①千葉市美術館さや堂ホールでの千葉交響楽団の演奏会の実現、②ポートアリーナでのジャパンパラゴールボール競技大会を含む複数イベントの連携(駅周辺回遊マップの作成)、③商工会議所によるホテル宿泊客の周辺商店へのツアー企画、各種ガイド作成など多くの取り組みが紹介され、前回から参加者はこの間の変化の大きさを実感できたと思う。

 12月に行った駅全面開業後の周辺滞在人口調査でも、千葉駅周辺エリアでピーク水準となっているほか、減少を続けてきた旧パルコ周辺エリアも底を打っている。現時点で背景分析まではできていないが、今後、従来からある資源を掘り起こすだけでなく、新しい資源の開発や広域連携を進めることによりエリア全体として活力を増すことを期待したい。

 なお、今回のセミナーの概要はマネジメントスクエア6月号に掲載予定です(昨年のセミナーは同誌2018年5月号に掲載。また滞在人口調査は弊社ホームページに掲載)。

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